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質こそが問われるべき

地方自治体が、「他の町に比べてうちでは、こんなにリサイクルしています」と言うときに持ち出すのが、「リサイクル率」という数字だ。このリサイクル率は、資源ごみの量を、家庭や商店から出たごみの総量で割って出したものだ。しかし、この資源ごみの量は、収集した量でしかなく、集めたものがすべてリサイクル製品に生まれ変わるわけではない。たとえば、容器包装プラスチックをペレットにすると、重量は半分になる。使えない残りは産廃業者に委託し、固形燃料や焼却発電に使っている。もし本当にリサイクルされた量を重視してリサイクル率を出せば、数値はぐんと下がることだろう。しかも、容器包装プラスチックを砕いて再生品を作り、メーカーに売っても、メーカーが製品を作る途中で、ごみが出る。製品が売れなければ、それもごみになる可能性が高い。一方、市場に出回っている「リサイクル品」も定義があいまいだ。ペレットの混じる量が10%であっても50%であっても、いずれもリサイクル品と呼ばれ、消費者にはわからない。インチキハンガーは、一握りの事業者のモラルの問題だけではないのだ。国立環境研究所の循環型社会・廃棄物研究センター長の森口祐一さんは言う。「何をもってリサイクルというのかが、決められていないから、さまざまなリサイクルが氾濫し、混乱を起こしている。何でもリサイクルすればいいのではない。その質こそが問われるべきなのだ」