アーカイブ

豊胸材が結合組織病の危険を増す

豊胸材が結合組織病の危険を増すという説はどこから出てきたのか。最も古いのは1964年の日本からの事例報告だったが、パラフィンを直接注入したものだった。1982年になって初めてオーストラリアからシリコーングル充填の豊胸材を入れた女性の結合組織病が報告された。豊胸材を入れた女性に結合組織病の危険が増すことを、研究計画のしっかりした複数の疫学的研究で探知できなかった事実を考えると、そもそもどこからその説は出て来たのだろうか?たぶん、お互いを増幅させる傾向のある事例報告と憶測の組み合わせからだろう。最初のものは、直接注入に関する、あまり実証的でない日本からの報告だった。その中で一番古いのは1964年のもので、20年も前にパラフィンを直接注入した女性の結合組織病様の体調不調について2例報告している(皮肉なことに、これが発表されたのは、アメリカで膜に包まれた豊胸材が直接注入にとって代わり始めた頃だった)。パラフィンを注入された女性達の症状が結合組織病の通常のカテゴリーには入らなかったので、この論文の著者らはヒトの場合の抗原性補強剤による疾患と名づけた。なぜなら、その症状が、抗原性補強剤(異物に対する免疫反応を強める物質)と結合した異種タンパクを注入されたラットの示す異常と似ている、と彼らは考えたからだ。のちに、類似の症例がアメリカの科学学術誌に報告されたが、これらもパラフィンまたはシリコーンの直接注入に関するもので、新しく使われだしたゲル充填の豊胸材ではなかった。その後は特記すべきものはなく、1982年になって始めて、第3章で述べたように、シリコーングル充填の豊胸材を入れた女性の結合組織病がオーストラリアで報告された。
(参考情報)
為になる「豊胸術サーチ」

主婦に人気の豊胸術

見た目重視の豊胸術